電腦作業室

起動システムを選擇するソフト「グラブ」の背景畫を變へる

作業報告 - ソフトいぢり

東川吉嗣


  ウインドウズ九十八セカンドエディションとレッドハットリナックス七點參を入れた機械のブートローダーとして、「グラブ」が這入つてゐるので、その背景畫像を自分で作成した物に變へてみた。

  作業日・平成十五年拾月十五日

概要  ハードディスクの先頭にウインドウズ九十八セカンドエディションを、後半にレッドハットリナックス七點參を入れた日本電氣製のノートパソコン「バーサプロ・エヌエクス・ブイエイ二十六エイチ」で、電源投入時のグラブによる起動ソフト選擇畫面の背景畫を、レッドハットリナックスお仕着せの「赤帽をぢさん」から、自前の畫像に變へた。


・・・作業・・・

  レッドハットリナックス(Red Hat Linux 7.3)とウインドウズ九十八(Windows98SE)を入れた機械を立ち上げると、 その最初にグラブ(GRUB)が立ち上がり、いづれのシステムを起動するかを問ふ畫面になる。
  その時の背景畫のファイルは、リナックスの次の場所に保管されてゐる。

/boot/grub/

既定の状態で這入る畫像ファイルは、「splash.xpm.gz」である。

ここで、「splash」はファイル名、「.xpm」は「ユニックスのエクスウインドウで使ふピックスマップファイル」 であることを示す擴張子、「.gz」は「g-zip形式」による壓縮ファイルであることを示す擴張子。

グラブの設定は次のファイルを編集して書き變へるだけでよい。

/boot/grub/grub.conf

今、「cat」でこのファイルを閲覧して見ると

#grub.conf generated by anaconda
#
#Note that you do not have to rerun grub after making changes to this file
#NOTICE: You have a /boot partition.This means that
#    all kernel and initrd paths are relative to /boot/,eg.
#    root(hd0,4)
#    kernel /boot/vmlinuz-version ro root=/dev/hda5
#    initrd /boot/initrd-version.img
#boot=/dev/hda
default=0
timeout=10
splashimage=(hd0,4)/boot/grub/splash.xpm.gz
title Red Hat Linux 7.3(2.4.18-3)
    root (hd0,4)
    kernel /boot/vmlinuz-2.4.18-3 ro root=/dev/hda5
    initrd /boot/initrd-2.4.18-3.img
title Windows98SE
    rootnoverify (hd0,0)
    chainloader +1

となつてゐる。
  このうち「#」はその行の記述を働かないやうにする印で、備忘事項、參考事項などが書かれてゐる。ここに書いてあるメリケン言葉の意味は次のとおり。

「グラブコンフ」ちうのは、「穴混んだ」ちう「おろち」が蔭で絲を牽いてる。
「グラブコンフ」を書き變へたら、そのままで、その書き込みが効いてくるので、わざわざ「グラフ働け」といふ呪文を唱へなくてもよい。この機械のリナックスには「ブート」ちう區畫があるので、この機械の働きの中核「なかさね」やら、立ち上げ紐はこの「ブート」區畫に繋げられてゐる。
「なかさね」の在り場所の標「しるし」は「kernel /boot/vmlinuz-version ro root=/dev/hda5」、「立ち上げ紐」の在り場所の標「しるし」は「initrd /boot/initrd-version.img」で、「ブート」ちう區畫のの在り場所の標「しるし」は「boot=/dev/hda」である。

  「default=0」は、「何もせずにゐると、最初に書いてある、基本ソフトの書き込みが効いてくる」と言ふ意味で、「default=1」とすると、「二番目に書いてある、基本ソフトの書き込み」が効いてくる。グラブでの數の數えかたは、「零」から始まる。年齢を數える時に、人の歳を滿年齢で言ふと、生まれたその年は「零歳」である。一方、暦の年で言ふと、平成になつたその年は「一年」である。ユニックスでは、數え歳方式ではなくて、滿年齢方式である。この機械の場合は

title Red Hat Linux 7.3(2.4.18-3)
    root (hd0,4)
    kernel /boot/vmlinuz-2.4.18-3 ro root=/dev/hda5
    initrd /boot/initrd-2.4.18-3.img

といふ書き込みが効いてくる。
  「timeout=10」は、「何もせずにゐる」とみなす時間が「拾秒」であるといふこと。この數字は任意に書き變へることが出來る。
  「splashimage=(hd0,4)/boot/grub/splash.xpm.gz」は、グラブが立ち上がつた時の基本ソフト選擇畫面の背景畫は、「(hd0,4)/boot/grub/」といふ區畫にある「splash.xpm.gz」といふファイルである。「splash」はメリケン言葉で「泥はね」のこと。見やうによつては「汚らしい」泥繪をベシャッと貼り付けたといふ感じか。
  この繪の作り方は、後に述べる。


title Red Hat Linux (2.4.20-8)
    root (hd0,5)
    kernel /vmlinuz-2.4.20-8 ro root=LABEL=/
    initrd /initrd-2.4.20-8.img

は、この機械で立ち上げることの出來る基本ソフトの一つ「リナックス」の説明。「title」の後の「Red Hat Linux (2.4.20-8)」といふ記述が、選擇畫面に現れる。その下の三行は、このリナックスが立ち上がる働きをする區畫、立ち上がるための働きを擔ふファイルを示してゐる。
  二番目に指定してゐる基本ソフト、ウインドウズ二千については


title Windows98SE
    rootnoverify (hd0,0)
    chainloader +1


と書かれてゐる。グラブはウインドウズのフォーマット形式を直接に起動できないので、指定した區畫の指定ファイルを働かせる命令が「chainloader」で、ファイル名の代りに「+1」とすると、「指定した區畫の先頭箇所にあるファイルを働かせる」ことになる。この場合の「指定した區畫」は「(hd0,0)」である。
  この機械では「Red Hat Linux (2.4.20-8)」が一番目に、「Windows98SE」が二番目に選擇枝として表記され、選擇せずに十秒間、放つておくと、一番目のリナックスが立ち上がる。その間、背景畫として、「一番目のハードディスクの四番區畫とされる區畫に在る「(hd0,4)/boot/grub/」ちう場所にある「splash.xpm.gz」ちうファイルをほどいて映し出す。

  グラブの背景畫として使ふ「*.xpm.gz」の作り方。

  自分は次のやり方で作つた。
1.他のパソコンに保存してあつた壁紙の一つを、ペイントショップで「640×480」に縮小して、フロッピーディスクに「14kana1.jpg」として保存した。
2.このフロッピーディスクからリナックスの立ち上がつてゐるパソコンへ移して、色を十四色に減らして、「エクスウインドウ・ピットマップ形式」で保存したものを「gzip」で固めた。

# mount /mnt/floppy   (フロッピーディスクを使へるやうにする。)
# ls /mnt/floppy    (フロッピーディスクの中身を見る。)
14kana1.jpg   (確かに「14kana1.jpg」がある。)
# cp /mnt/floppy/14kana1.jpg /boot/grub/14kana1.jpg    (フロッピーディスクの中身の「14kana1.jpg」を名前を變へずに「/boot/grub/」へ複製する。)
# ls /boot/grub/14kana1.jpg   (「/boot/grub/」に「14kana1.jpg」があるか確かめる。)
14kana1.jpg   (確かに「14kana1.jpg」がある。)
# convert -colors 14 /boot/grub/14kana1.jpg 14kana1.xpm   (「/boot/grub/」の「14kana1.jpg」色を十四色に減らし、それを「.xpm」方式で「14kana1.xpm」といふ名で保存する。)
# ls /boot/grub/14kana1.xpm   (「/boot/grub/」に「14kana1.xpm」があるか確かめる。)
14kana1.xpm   (確かに「14kana1.xpm」がある。)
# gzip 14kana1.xpm    (「14kana1.xpm」をgzip」で固める。)
# ls /boot/grub/14kana1.xpm.gz   (「/boot/grub/」に「14kana1.xpm.gz」があるか確かめる。)
14kana1.xpm.gz   (確かに「14kana1.xpm.gz」がある。)

3.グラブの設定ファイルを編集して、背景畫を變へた。
# vi /boot/grub/grub.conf   (「grub.conf」を編集。)
これで開いた編集畫面で、「splashimage=(hd0,4)/boot/grub/splash.xpm.gz」の行の初めに「#」を挿入して、 この行を働かないやうにしてから、次の行を追加した。
splashimage=(hd0,4)/boot/grub/14kana1.xpm.gz
この状態で上書き保存した。

これで、グラブの背景畫が變更できた。

リナックスでのグラブに就いての詳しい説明は「info grub」で閲覧できる。
なお、「GRUB」は「GRand Unified Bootloader」からの省略形。國語では「グラブ」と通稱してゐるらしい。


★お裾分け この作業で作つた、ファイルを「グラブの背景畫」として、提供します。
その壹 - 金澤城址    14kan.xpm.gz
その貳 - 金澤東茶屋街    15kan.xpm.gz

  「jpg」畫像ファイルは、「.xpm.gz」畫像ファイルを作る素材です。
  「.xpm.gz」ファイルは「.txt」ファイルで保存してから、擴張子を「.xpm.gz」に變更して下さい。
  (注意)この畫像の著作權は東川吉嗣にあります。「グラブの背景畫」として以外の使用に際してはお問ひ合はせ下さい。


附けたり
   一臺のパソコンに、ウインドウズとリナックスを植え付けて、都合により、兩者を使ひ分ける場合、まづウインドウズを植え付けた後に、リナックスを植え付ける。リナックスを植え付ける際に、「ブートローダー」の導入場面で、グラブを選んで、「起動ディスクの作成」を選ぶと、そのパソコンは、基本的には、ウインドウズのみが立ち上がり、グラブの起動ディスクを入れて電源を入れた場合のみ、リナックスとウインドウズのどちらかを選んで立ち上げることができる。起動ディスクを作らずにグラブを入れると、パソコンに電源を入れると、リナックスとウインドウズのどちらかを選ぶ畫面が出るやうになる。
   グラブの起動ディスクを作り、リナックスを入れたものの、パソコンに電源を入れたときにリナックスとウインドウズのどちらかを選ぶ畫面が出るやうにするには、次のやうにする。
   ルート權限でリナックスを立ち上げて、「cd ../boot/grub」などとして、グラブの設定ファイル「grub.conf」のあるディレクトリーへ移り、「grub」を實行して、グラブの設定をする。その指圖とその意味は次の通り。
grub  -  グラブちう仕事をしなさい。
root (hd0,5)  -  「/root/」ちう區畫は、一番目のハードディスクの六番目にあります。
setup (hd0)  -  さあ、グラブの仕組みを一番目のハードディスクに植え付けて下さい。
quit  -  グラブちう仕事を止めなさい。
「root」のあるハードディスクの位置表示(hd0,5)は、予め「grub.conf」の記述を見て入力する。
   これで再起動したら、グラブが立ち上がり、ウインドウズとリナックスの選擇起動が出來るやうになる。「グラブ」の説明は、「info grub」で讀めるが、アメリカ語である。
『電腦作業室』の玄關
この網上葉の經過
○平成二十九年四月十六日、電子飛脚の宛先を訂正。
○平成十九年拾一月十三日、電子飛脚の宛先を更新。
○平成十六年二月二十三日、更新。
○平成十六年二月四日、「附けたり」を追加。
○平成十五年十月十六日、掲載。
御意見、御感想をお寄せ下さい。電子飛脚は、各ページの著作権者名またはこの★を押してお送り下さい。(電子飛脚のソフトが立ち上がつたら、宛先から「ひらかな」を消して下さい。)
★ 御 注 意 ★
  この網上頁(ページ)およびここから繋がる『電腦作業室』に所屬する網上葉(ページ)の著作權は下記に記した者が保有してゐます。これらの内容を閲覧するために、網際(インターネット)上から自分の機械へ電氣信號(データ)を取り込んで展開すること、ならびにその情報(データ)を網際通信(インターネット)を切斷して閲覧するために保存することは出來ますが、それ以外のいかなる複製・複冩・印字・譲渡・貸與行爲をも禁止致します。ご利用の際は事前にお申し込み下さい。
  ○引き紐を着けること(リンク)は御自由です。

著作權者   東川吉嗣(電子飛脚のソフトが立ち上がつたら、宛先から「ひらかな」を消して下さい。)  平成十五年、乃至平成二十九年
CopyRight © 2003 - 2017 Higasikawa Yositugu


  紀元節を祝ひませう。一日も早く占領憲法の無効宣言をして、眞の獨立を。

 と  算  布  六  日  日  明  西  明  た  に  め  ひ  と     日  二 
 定  し  告  年  と  神  治  歐  治  の  納  來  こ  言    └┘ 月 
 め  て  し  に  被  武  五  諸  政  が  め  た  の  は  由     十 
 た   ┐  `  ┐ 定  天  年  國  府   `  ` り  み  れ  來     一 
  ° 二  明  紀 └   皇  十  の  は  睦  橿   ` こ  る        日 
 現  月  治  元  と  御  一  建  近  月  原  大  と   ┐ -      ・ 
 在  十  七  節  布  即  月  國  代  二  の  和 └   か        紀 
 の  一  年 └   告  位  に  記  國  十  宮  國  が  む  後     元 
  ┐ 日   ` と  し  相   ┐ 念  家  九  に  邊   ` や  に     節 
 建 └   太  稱  た  當  第  日  建  日  政  り  西  ま   ┐   ┌┐
 國  を  陽  す  が  に  一  に  設  と  府  を  國  と  神     建 
 記  紀  暦  る   ` つ  月  倣  に  の  を  支  か  い  武     國 
 念  元  に  む  明  き  廿  ひ  當  こ  置  配  ら  は  天     記 
 の  節  換  ね  治  祝  九   ` り  と  い  下  攻  れ  皇     念 
                          `  °            └        

 念  て  び  際  が  て  在  な  な  る  忘  記  捕  國  一  家  日 
 の  ゐ  て  場  定  受  す  古  國  の  れ  念  ら  家  日  の └  
 日  た  行  裏  め  け  る  い  に  は  さ  を  へ  建  に  や  は 
 が  時  け  で  ら  容  こ  安  例   ` せ  梃  て  設  し  う  こ 
 定  代  る  近  れ  れ  と  定  が  歴  な  子  記  事  て  な  れ 
 め  で  か  代  た  ら  は  し  多  史  い  に  念  業  な  巨  を 
 ら  あ  否  國  の  れ  當  た  い  の  仕  國  の  の  る  大  繼 
 れ  つ  か  家  は  て  り  國   ° 淺  組  家  時  何  物  な  ぐ 
 た  た  の  と   ` ゐ  前  で  我  い  み  建  日  ら  で  組  も 
 の  し  危  し  我  る  の  は  が  國  を  設  と  か  は  織  の 
 は   ` 機  て  が   ° こ   ` 國   ` 必  の  し  の  な  の   °
  ` 建  に  生  國  紀  と  國  の  不  要  印   ` 節  い  誕  近 
 我  國  面  き  が  元  と  が  や  安  と  象  そ  目  が  生  代 
 が  記  し  延  國  節  し  存  う  定  す  を  の  を   ` は  國 
                                                   

                                  に  れ  既  後  民  國 
                                   ` た  成  の  族  が 
                                  そ  時  事  米  精  敗 
                                  の  代  實  軍  神  戰 
                                  時  で  化  駐  が  に 
                                  代  あ  と  留  破  よ 
                                  は  つ  永  に  壞  る 
                                  今  た  續  よ  さ  占 
                                  も   ° 化  り  れ  領 
                                  續  遺  が  占   ` 政 
                                  い  憾  確  領  占  策 
                                  て  な  か  政  領  を 
                                  ゐ  こ  め  策  終  受 
                                  る  と  ら  の  了  け 
                                   °              `
  ☆この文章は「今日といふ日」から轉載したものです。著作權者 坊垣河原雲陳 平成十六年 CopyRight © 2004  Bonngaikawara Unntinn


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